指定管理の導入?

先月の17日図書館協議会が開催されました。その結果は以下のサイトで会議録を見ることができます。

さいたま市/さいたま市図書館協議会答申

答申は「図書館ビィジョンの実施期間である平成32年までは、指定管理者の導入はおこなわないことが望ましい」
ということになったようです。
32年までとは向こう6年間は導入しないでほしいが、そのあとはどうするのでしょうか ?
市側の導入要請は昨年に続き2年連続でしたから、図書館側としてはこれ以上先のばしは出来ないと考えたのかもしれません。

一般論として、導入反対の論拠は「利潤追求の指定管理者たる民間業者には、図書館運営はなじまない」といい、
利用者サービスの安定的供給への問題性、「蔵書等がていねいに蓄積管理されなければ、図書館が劣化する」といったもので、今回の答申も同一方向でなされています。
いろいろ意見がありますが、安定供給の問題は現在の業務委託でも表れています。年度ごとに受託業者の変更の可能性からは委託で働く人たちへの視点は全く省みられていません。直接利用者に接してサービスの提供をおこなうのは業者ではありません。長期安定を言うなら直接雇用にするべきです。
また、正規職員に関しても図書館専門職員として配置すべきです。現在のように2〜3年で移動が有ったり、
図書館の専門性を言いながらの、行政職からの配置転換は図書館の望ましい業務遂行にたいして問題を生じかねないことを、もっと十分に検討すべきではないでしょうか。
市側の導入要請を一概に否定するのではなく、図書館内部でサービス提供に関わるすべての人たちの現状をも、図書館に関わるすべての人々がもっと意識的に問題にすることが今一番なされるべきことではないでしょうか。