司書の本務−データ入力・管理の軽視
先日さいたま市図書館の某館へ借り出しに行った時のこと、「カウンターで住所確認のコメントが出ていますが…」と言われ一瞬怪訝な雰囲気になった。私としては今年のはじめに同じことを言われ変更があったことを思い出し免許証を提示して変更を確認してもらっていた。それなのに今回半年ほどでの再確認に納得がいかなかった。
そんな時別の職員が来てコメントを確認していたがその入力日が二〇〇五年、なんと五年も前に入力されたものということがわかった。職員は図書館側のミスを謝り事は終結した。
それにしてもなんといういい加減なデータ管理をしているのだろうか。
入力日から五年もたって、やっとコメントは消去されたのである。
この間、何人の職員がわたしのデータ画面を見てきたのだろうか? 予約処理の時にも画面を見るはずである。今年初めに住所変更した際にもこのコメントは出ていたはずである。
訂正が終われば消去されるはず、と思うのは図書館には通用しないのだろうか?
このような場合のデータ処理をできる職員は正規の司書職員であろう。
聞くところでは委託職員では委託業務外でタッチしないということらしい。
今では高額な給料でいろいろ問題とされていながらこの体たらくである。職責に対する意識がなさすぎるのである。
これが委託であれば即問題となり、委託企業は来年度の入札に不利になるだろうし、問題を起こした委託職員は途中でも解雇、良くても次回の雇用契約延長はなくなるだろう!
先日の図書館協議会議録に言及されている図書館評価でも「試行版」だから「公表しない。いづれはする」などといった手前勝手な評価しかしてない。この状態から推測するにどんな評価をしようとしているのか、またしているのかわかったものではないと詮索されても仕方あるまい。
今回あえてさいたま市図書館を名指しで取り上げたのは、図書館の命綱とも言える書誌データのずさんさが以前から気になっていたからである。四市の合併・統合でできたさいたま市図書館であるから統合前のデータに異同があることは当然であろうが、問題なのは合併後の書誌データ管理のデタラメさである。事細かにあげつらうことはしないが、雑誌、特に専門分野である逐次刊行物のデータのいい加減さが最近眼につくのである。この点も気を引き締めて職務に励んでもらいたいものである。